セントラルの地下水道。真っ暗な通路をラースとアルが歩いてくる。足元には水が流れていた。
ふと、広い空間でラースは止まると、壁の古い石飾りをいじる。すると、横道から流れ込んできていた水が止まり、足元の水がみるみる引き、床にマンホールのような蓋が現れた。ラースは何も言わずそれを開きにかかる。
ガコン。重い音がしてその扉は開いた。その先には再び階段が続いていた。ラースはアルに視線を送るとその階段を下りて行った。アルも躊躇うことなくラースに続く。
暗い階段をどれくらい下りてきただろう。先の方にほの明るい出口が見えていた。
そこは巨大な地下都市だった。以前エドが捕らえられたアルを助けるために来た都市である。その都市を一望できる高台にアルは下りてきていた。都市はあの時より建物は所々崩れ、荒れ果てていた。その崩れた建物が円筒形に線をなし崩れていることにアルは気がついた。
「リオールと同じ錬成陣?」
アルは思わず駆け出した。
錬成陣の中心辺りに巨大は聖堂があった。アルは引き込まれるようにその建物に入って行った。聖堂の中は広くガランとしていた。唖然と辺りを見回していたアルであったが、床に書かれている練成陣に眼が止まった。消えかかってはいたが、確かに錬成陣であった。その錬成陣の端に座り込み眺めていると、
「やっぱり引かれるのだな」
ラースが言った。
「引かれる?」
「ここは、あいつがお前を錬成したところさ」
「!!」
「ここであいつは自分を代価にお前を錬成した…」
「君は見ていたの!」
アルは勢いよく立ち上がるとラースに詰め寄る。
「ボクは見ていない。でも、ウィンリィとかいうあいつらが話しているのを聞いた。あいつが消えた日、ここでお前が見つかったって」
アルは、微かに口元を震わせると錬成陣の端に再び座り込み、愛おしそうに錬成陣を撫でた。
「にいさん……」
と、微かに錬成陣が光りを発した。
「にいさん!?」
アルは慌てて手パンをすると錬成陣の上に置く。すると、新しい錬成陣が現れた。