3-7

「ただいまー」
「おや、おかえり。早かったね」
ウィンリィを出迎えたのは、ピナコ・ロックベル。ウィンリィの祖母であった。
「うん。イズミさん思ってたより元気だったんだ。ちょっとラッシュバレーに寄って来ただけで帰ってきちゃった」
ウィンリィはふと、部屋の奥のドアの隙間から誰かがこちらを見ているのに気が付いた。
「……ラース?」
「ああ…、お前が出掛けたすぐ後にね、近くの村の人が動けなくなってたとこを見つけて連れて来てくれたんだよ。機械鎧を見てうちのだっろうってね」
ラースは相変わらすドアの隙間からこちらを見ていた。
「あたしが機械鎧を直してやったよ。不思議と今回は直っても逃げないんだ」
「ふ~ん…」
ウインリィはあえてラースに近づこうとしなかった。そうしているうちに、ラースは部屋の奥に行ってしまう。
「帰って来たといえば、アルも今朝帰ってきたよ」
「えっ!?もう??」
「ああ… なんだかひどく疲れたとか言ってね。帰って来てからずっと寝てるようだよ」
アルが帰って来たと聞き、ウィンリィは二階に上がり部屋を覗く。確かにアルはぐっすり眠っていた。ベットに近付き顔を覗き込む。
「旅に出たと思ったら、もう帰ってきちゃうなんて。まったくじょうがないわね」
そう言って、髪を触ろうとすると、
「……にいさん…」
寝言をいうアルにウィンリィの手が止まる。心地良さそうな寝顔で、エドの夢でも見ているのだろうと起こさないようにウィンリィが部屋を出ると、そこにラースが立っていた。
「びっくりした!何か用?」
「……あいつ…門の臭いがする…」
「門?」
そう言っただけで、ラースはぷいと行ってしまった。ウィンリィは何かが起き始めているようなそんな予感がしていた。